チョコレートについて

カカオ分とは「カカオ豆由来の成分」のことで、カカオ分◯%(Cacao◯%)とは「チョコレートの全重量中、カカオ豆由来の成分の合計重量が◯%含まれている」ということを表しています。

「カカオ豆由来の成分」にはカカオ豆を加工して得られる中間加工品が含まれ、原材料表示には以下のような具体的表記が用いられます。

・カカオ豆
・カカオニブ(カカオ豆を粉砕して皮を剥いたもの)
・カカオマス(カカオニブを磨り潰してペースト状にし固めたもの)
・ココアバター(カカオマスを圧搾して分離した油脂分を固めたもの)
・ココアパウダー(カカオマスを圧搾して油脂分を除いた残渣を粉末状にしたもの)

カカオ豆由来成分の関係性
「カカオ豆由来の成分」の関係性

一般的にカカオ分が高いチョコレートほど苦いイメージがあるかと思いますが、実際のところは同じカカオ分でもそれがカカオマス由来なのかココアバター由来なのかで大きく風味が変わってきます。(※一般的にココアバターには苦味はありません)

また、カカオ豆の種類や焙煎条件等によっても苦味は大きく変わってきますので、「カカオ分が高い=苦い」というのはあくまで目安だと考えていただければと思います。

2U chocolate ではあえて苦味を出している Bean to Bar を除き、基本的に苦味を抑えて香りを引き出す製法を採用しているので、カカオ分70%以上のダークチョコレートでも苦味が強くなくカカオの香り豊かなのが特徴です。

カカオニブとはカカオ豆の皮を剥いた中身(胚乳部分)で、これを砂糖とともに磨り潰して練り上げるとチョコレートになります。

カカオ豆の皮を剥いてカカオニブを得る
カカオ豆の皮を剥いた中身が「カカオニブ」

通常皮を剥く際に粗く粉砕されるので、一般的にカカオニブとは胚乳部分が粗く砕かれた状態のものを指します。

また、通常カカオ豆は風味を引き出すため、殺菌のために焙煎されるため、単に「カカオニブ」と呼ばれる場合は「焙煎カカオニブ」であることがほとんどです。*

2U chocolate でも世界各地からカカオ豆を仕入れて焙煎し、皮を剥いてカカオニブを得てチョコレート原料にしています。

カカオニブをそのままお召し上がりいただくこともでき、カカオの深い味わいを感じられる栄養価の高い食品としても注目を集めています。

*カカオ豆の状態で焙煎をせずに先に皮を剥いてからカカオニブの状態で焙煎をする方法もあります。

明確な定義はありませんが、一般的には

「小規模工房で手作りされているチョコレート」

という風に解釈されている言葉です。

つまり、Bean to Bar もクラフトチョコレートの一種なわけです。

当店では Bean to Bar の定義に則し、

・Bean to Bar:カカオ豆から製造しているチョコレート
・クラフトチョコレート:カカオ豆以外の原料(主にココアバター)を出発点に製造しているチョコレート

という風に呼び分けています。

当店ではココアバターは自社工房内で製造できず他社から仕入れているため、ココアバターを出発点としたホワイトチョコレート等は「カカオ豆から」という定義から外れ Bean to Bar とは呼べません。

そのため上記のような呼称の使い分けをしています。

ちなみに「クラフトチョコレート」のような文脈で使われる「クラフト」という言葉ですが、

これは「大手メーカーの画一的な大量生産」に対して「小規模メーカーの多様で個性的な少量生産」としてアメリカで生まれたクラフトビール文化の流れを汲んだもので、

「小規模ながらこだわったものづくり」が総じて「クラフト」と呼ばれるようになったものです。

ココアバターとはカカオニブに含まれる油分のことです。

カカオニブを磨り潰して圧搾することで固形分(ココアパウダー)と分離することができ、得られたココアバターが一般的に「ナチュラルココアバター」と呼ばれるものです。

ココアバター
固められたナチュラルココアバター。芳醇な香りがあり黄みがかっているのが特徴。

通常チョコレート原料に用いられるココアバターは圧搾分離後に精製処理が施された「精製ココアバター」で、精製処理により色や香りが取り除かれているため高い品質安定性があります。

一方で未精製の「ナチュラルココアバター」は安定性の面でやや劣るものの芳醇な香りと豊かなコクがあり、これを原料にホワイトチョコレートを作るとカカオの豊かな香りを活かした仕上げにすることができます。

2U chocolate ではカカオの香りを活かすことをチョコレート作りの軸にしていますので、ホワイトチョコレートや他の素材と組み合わせたクラフトチョコレートの製造にナチュラルココアバターを使用しています。

「Bean to Bar」(ビーントゥバー)とは、カカオ豆(Bean)から板チョコ(Bar)まで自社工房内で一貫製造する手法のこと、あるいはその手法により作られたチョコレートのことです。

一般的に小規模生産でカカオの個性を出しやすいと言われており、大手メーカーさんの分業製造とは異なるスタイルとして近年注目を集めております。

当店での Bean to Bar の製造法について詳しくは以下の記事をご覧ください。

 

大豆に含まれるリン脂質で「大豆レシチン」と呼ばれるものです。

天然の成分で様々な機能性があり、大豆から抽出、精製されて多様な加工食品に利用されています。

チョコレートにも広く一般的に利用されており、その主な目的は「チョコレート生地の粘度を下げる」ことです。

チョコレートはココアバター中にカカオマスと砂糖が分散した構造をしており、融解状態のチョコレート生地では液体部分であるココアバター含量が少ないと固体粒子同士の摩擦が増え、結果として粘度が高くなってしまいます。

チョコレートの模式図
チョコレートの微細構造(固形状態)

粘度が高くなるとテンパリング、成型が難しくなってしまうため、ココアバターや植物油脂を足したり、大豆レシチンを添加したりして粘度を低下させる必要があるわけです。

当店では主に Bean to Bar 製造で大豆レシチンの添加を行っており、粘度を下げることで作業性の改善を図っています。

テンパリングとはチョコレート製造工程の一つで、チョコレートを固める際に行う温度調整のことを言います。

チョコレートはカカオニブ中のココアバターと呼ばれる油脂分が固まった構造をしていますが、高温で溶かした状態からただ単に冷やし固めただけでは「室温で固体、口の中で溶解」「つややかな表面」というチョコレートの特徴を出すことができません。

チョコレートの模式図
チョコレートの微細構造

これらの特徴を出すためには固化させる際に適切な温度調整を行いココアバターの結晶を整える必要があります。

この温度調整のことをテンパリングと呼び、チョコレート製造に特徴的な工程の一つと言えます。

ホワイトチョコレートはカカオマス(カカオニブ)から固形分を取り除いたココアバターを原料に製造されます。

この「カカオマス(カカオニブ)から取り除いた固形分」が「ココアパウダー」であり、いわゆる「チョコレートらしい茶色」はこの固形分に由来します。

ココアバターの製造プロセス
カカオニブからココアバターが製造される過程

そのためココアバターを原料とするホワイトチョコレートは「チョコレート」でありながら見た目が白いわけです。

ちなみに、圧搾分離されたままのナチュラルココアバターは薄い黄色をしているため、このナチュラルココアバターを原料に用いている 2U chocolate のホワイトチョコレートは薄い黄色をしています。(※きび砂糖を使用していることも影響しています)

一方で大手メーカーさんの製法では色や香りを取り除いた精製ココアバターを原料に用いるため、真っ白に近い色味のホワイトチョコレートになるわけです。

2U chocolate ではナチュラルココアバターの芳醇な香りを活かしつつ、サラッとした口溶けでスッキリとした後味に仕上げたホワイトチョコレートを製造しています。

商品により賞味期限が異なっておりますが、未開封の状態での目安は以下の通りです。

・Bean to Bar:6ヶ月
・クラフトチョコレート(素材との組み合わせ):2〜6ヶ月

当店のパッケージは保存性とバリア性に非常に優れたアルミジップ袋を採用しているため、開封後も風味が長持ちします。

22℃以下の冷暗所に保管したうえで、じっくりとカカオの香りをお楽しみください。

店舗について

店名およびブランド名の「2U chocolate」は「トゥーユーチョコレート」と読みます。

「2U = to you = あなたへの、あなたに届ける」チョコレート、という意味が込められており、小さな規模だからこそ一人ひとりのあなたのために、想いを込めて製造する、という信念を表しています。

そしてもう一つ、「2つの U = you = あなた」という意味も含んでいます。

1つの U = あなた はチョコレートをお届けするお客さま、
もう1つの U = あなた は原料のカカオを生産している農家さんを指しています。

わたしたちはカカオ農家さんとお客さまの間に立ち、カカオからチョコレートを製造しお届けすることで2つのUをつなぐ役割を果たします。

「食べる人にも、原料を生産するカカオ農家さんにもしあわせを届けたい」

この想いを「2U」という言葉に乗せています。

店舗でのお支払いは原則としてキャッシュレス決済(現金不可)でお願いしております。

各種クレジットカード、交通系IC、バーコード決済に対応しておりますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

店頭では大小2種類のギフトボックスをご用意しております。

(小)はチョコレート2袋用で税込110円、(大)はチョコレート4袋用で税込170円でお求めいただけます。

ギフトボックス2袋用
ギフトボックス(小)、チョコレート2袋用
ギフトボックス4袋用
ギフトボックス(大)、4袋用

しっかりとした贈り物用途にぜひご利用くださいませ。

業務用お取引について

製造数量や価格によりご相談可能な場合がございます。

Bean to Bar であればカカオの産地や風味の方向性、クラフトチョコレートであれば組み合わせる素材等について打合せさせていただき、開発を進めていきます。

株式会社Nishiyamaryのホームページ「チョコレートのOEM製造について」をご覧いただいたうえで、お問い合わせフォームよりご連絡くださいませ。

2U chocolate の定番商品については、販売店さま向けにケース単位で卸販売をしております。

orosyのプラットフォーム上にページを設けておりますので、以下のリンクよりご登録のうえ仕入れにご利用ください。