2U chocolate はBean to Bar スタイルでは珍しく、

「アルミジップの袋」
「4g程度の一口サイズのチョコレート」を入れる。

という方法でチョコレートをお届けしています。

実はこれ、品質面と機能面にこだわってたどり着いたスタイルなんです。

 

簡単に言うと、

アルミジップの袋

・保存性がよく、香りや風味が長持ちする
・再保存しやすく、少しずつ食べることができる

4g程度の一口サイズ

・食べやすく、口の中での香りの広がりを存分に楽しめる
・少しずつじっくり食べられる

という狙いがあり、チョコレートをおいしくお召し上がりいただくのに一役も二役も買っているんです。

ここでは「おいしい」をお届けするためにこだわったパッケージの特徴について、詳しくご紹介していきたいと思います。

※形のこだわりについては以下をご覧ください。

形のこだわり

 

バリア性の高いパッケージで香りと風味をキープ

2U chocolate ではカカオの個性を最大限に引き出し、その香りや風味を存分に楽しんでもらうことを目指しています。

各製造工程に工夫を凝らしておいしいチョコレートに仕上げていくわけですが、完成したチョコレートは完成直後から外界の様々な要因に影響を受け、保存方法が良くないと品質がどんどん低下していってしまいます。

品質、特に風味の変化(低下)は主に次のようにして起こります。

・光、酸素、湿気によるココアバターの酸化劣化
・光、酸素、湿気によるカカオマス粒子の香気成分の化学変化
・他の食品等からの香りの移行(いわゆる移り香)

 

以下でひとつずつ詳しく見ていきましょう。

 

※前提として、チョコレートが溶けない22℃以下の温度帯での話になります。
 風味変化の原因となる化学反応は温度が高いと促進されますが、上記前提の温度帯ではほとんど影響しないため以下の説明では触れておりません。

 

光、酸素、湿気によるココアバターの酸化劣化

チョコレートは、ココアバター中にカカオマスと砂糖の粒子が分散した構造をしています。

チョコレートの模式図
チョコレートの微細構造の模式図

このココアバターは一般的なサラダ油などと同じく「油脂」ですので、光や酸素、湿気にさらされると酸化反応が進行してしまいます。

酸化反応によってアルデヒド等のニオイ成分が生成され、その結果いわゆる「劣化臭」と呼ばれる油が酸化した臭いが発生してしまうわけです。

※油脂の酸化の詳細ついては以下のサンコー商事さんの解説をご覧ください。

 

 

ここでご注意いただきたいのは、ココアバターは固型脂(室温で固まっている油)でありサラダ油等の液状油よりも酸化安定性(酸化されにくさ)が高いということです。

また、チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには抗酸化作用があるため、チョコレート中のココアバターはさらに酸化されにくい状態にあると言えます。

そのためよほど劣悪な保存環境に置かない限り、ココアバターが著しく酸化し強い劣化臭が発生する可能性は低いです。

しかしながら保存状態によっては少なからず酸化劣化が起きてしまいますので、香りや風味にこだわるなら酸化劣化の原因となる光、酸素、湿気は徹底的にブロックする必要があるのです。

 

光、酸素、湿気によるカカオマス粒子の香気成分の化学変化

チョコレートは上述の通りココアバター中にカカオマスと砂糖の粒子が分散した構造をしています。

ここでそれぞれのカカオに特有の香りや風味の多くはカカオマス粒子中の香気成分に由来します。

 

一般に香気成分となる化学物質は反応性が高い(化学変化しやすい)ため、光や酸素、湿気にさらされると化学反応が進行し変質が起こってしまいます。

ただし、ここでも注意が必要なのはチョコレート中のカカオマス粒子はココアバターに覆われているため光や酸素、湿気にさらされにくい状態にあるということです。

そのため、こちらもよほど劣悪な保存環境に置かない限り大きな変化が起きる可能性は低いです。

しかしながら、全体から見ればごく一部ではありますが表面に露出しているカカオマス粒子も存在しますし、わずかな化学変化が風味に大きな影響をおよぼすこともありますので、化学変化の原因となる光、酸素、湿気は遮断して保存することが望ましいと言えます。

 

また、香気成分のなかでも揮発しやすい物質は保存中にどんどん拡散しその結果香りが弱くなってしまいますので、密閉度の高いパッケージで保存するのはこの点でも利点があるわけです。

 

他の食品等からの香りの移行(いわゆる移り香)

実はこれが風味の変化でいちばん起こりやすいかもしれません。

上述の通りチョコレートはココアバターで覆われた油性食品なので、脂溶性の香気成分を容易に吸着してしまいます。

そのため密閉度の低い、バリア性の低いパッケージで例えばご家庭の冷蔵庫に保管すると、冷蔵庫中の他の食品から出た香りが移ってしまう可能性が高いのです。

チョコレート専用のセラーがご家庭にあれば問題ないのですが、たいていのご家庭では温度の面から冷蔵庫に保存されることが多いかと思いますので、密閉度が高くバリア性も高いパッケージはチョコレートの香りと風味をキープするのに非常に有用であると言えます。

バリア性の高いアルミジップ袋
バリア性の高いパッケージで香りと風味をキープ

以上のような様々な要因により、チョコレートの香りや風味は変化(低下)してしまう可能性があります。

このリスクを極力抑えるために、2U chocolate ではバリア性が非常に高い包装材としてアルミ袋を採用しています。

アルミのバリア性に関しては、一般社団法人日本アルミニウム協会のサイトに「コーヒーのパッケージとして最適」という記事中に以下の記述があります。

そこで登場するのが、あらゆる包装材の中で空気や光を通さない、高度なバリア特性を持つアルミ箔です。プラスチックフィルム、アルミ蒸着フィルムなどは時間とともにわずかずつ気体が透過し、光も通しますが、アルミ箔は自由なデザインに包装できる素材としては、ほぼ完璧な密閉性を確保できる最適な材料なのです。

一般社団法人日本アルミニウム協会

 

コーヒーもチョコレートと同様に香りや風味が非常に重要であり、光や酸素、湿気によって劣化が進んでしまうというところも同じです。

そのコーヒー製品の多くにアルミ袋が採用されているというところからも、バリア性の高さ、その信頼度をうかがい知ることができますね。

 

ジップ付き袋で再保存のしやすさを格段にアップ

Bean to Bar のようなちょっと高くていいチョコレートは、一度に食べきらず何回かに分けて少しずつ楽しまれる方が多いかと思います。

2U chocolate でもそのような食べられ方を想定しており、その場合に開封前の状態での香りや風味の低下抑制とともに、開封後の再保存時にも香りや風味の低下を極力避けられるようにする必要がありました。

それも「このように再度包んで保存してください」とこちらからお願いすることなく、負担なく簡単に再保存できるようにと考え、ジップ付き袋を採用しました。

ジップ付き袋で再保存も簡単に

もちろん未開封の状態と比べれば多少密閉度は下がりますが、非常に簡単にきちんと再封することができますし、アルミ袋がそもそも有しているバリア性の高さから再保存時でも香りや風味の低下を極力抑えることができるのです。

ジップ付き袋だと再保存に対する心理的負担が減るため、よりじっくり、よりゆっくり楽しもうという余裕が生まれます。

この余裕をご提供することで、カカオの香りや風味をよりしっかり楽しんでいただけるのではないかと考えております。

2U chocolate のパッケージに対するこだわり、いかがでしたでしょうか?

カカオの香りや風味を存分に楽しんでもらいたい

おいしいチョコレートを通じてあなたにしあわせを届けたい

この想いを実現するために徹底的に考え抜いた結果が、今のパッケージには詰まっています。

 

もちろんさらに、よりよくできる可能性を求めて、パッケージだけに限らず全ての部分に対して徹底的に考え抜くことをやめることはありません。

そんなこだわりのパッケージに包まれたこだわりのチョコレートを、ぜひじっくり存分に味わっていただければと思います。

 

 

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