大豆に含まれるリン脂質で「大豆レシチン」と呼ばれるものです。

天然の成分で様々な機能性があり、大豆から抽出、精製されて多様な加工食品に利用されています。

チョコレートにも広く一般的に利用されており、その主な目的は「チョコレート生地の粘度を下げる」ことです。

チョコレートはココアバター中にカカオマスと砂糖が分散した構造をしており、融解状態のチョコレート生地では液体部分であるココアバター含量が少ないと固体粒子同士の摩擦が増え、結果として粘度が高くなってしまいます。

チョコレートの模式図
チョコレートの微細構造(固形状態)

粘度が高くなるとテンパリング、成型が難しくなってしまうため、ココアバターや植物油脂を足したり、大豆レシチンを添加したりして粘度を低下させる必要があるわけです。

当店では主に Bean to Bar 製造で大豆レシチンの添加を行っており、粘度を下げることで作業性の改善を図っています。